中古住宅市場とリバース・モゲージ

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リバースモーゲージ制度の普及のための柱の一つに、中古住宅市場の流動性が高いことが挙げられます。

リバースモーゲージ先進国であるアメリカでは、日本の中古住宅市場の12倍の規模があるといわれ(住宅市場に占める割合での数字です。)、リバースモーゲージ制度の普及に寄与していると考えられています。

流動性の高い市場が存在することで、リバースモーゲージの契約終了後、その担保となっていた不動産に、早い段階で買い手が見つかるわけですから、資金を融資していた側にすれば流動性が低い場合に比べると、ロスやコストが軽減できるのは容易に想像がつきます。

それに対し、我が国の中古住宅市場はマーケット規模が小さくまたそれを裏付ける調査結果も出ています。

内閣府 平成16年の住宅に関する世論調査では

住宅を購入するとしたら,新築と中古のどちらがよいと思うか聞いたところ,「新築がよい」とする者の割合が82.2%(「新築がよい」66.4%+「どちらかといえば新築がよい」15.9%),「中古がよい」とする者の割合が3.4%(「どちらかといえば中古がよい」1.7%+「中古がよい」1.7%)

我が国の中古住宅市場が活性化すれば、アメリカの例でも明らかなようにリバースモーゲージ制度の普及を後押しすると考えられますが、残念ながら現状はそうではありません。

では、ここからは今後の住宅市場活性化とリバース・モーゲージを考えてみたいと思います。

まず、現行の公的機関によるリバースモーゲージ制度では、その担保となる不動産はほとんど「土地」となっています。つまり、住宅に関しては担保となるケースがほとんどなく、仮に担保不動産と認められた場合でも、それに対する評価額は低く抑えられています。

直接融資制を採用している武蔵野市ではマンションなどもリバースモーゲージの対象不動産としていますが、それに対する融資の評価額は50% となっていて、例えば一軒家(といってもほとんどが土地です)の場合の70%よりも低く設定されています。

背景には、日本の住宅耐用年数が平均25~26年であること(アメリカでは3~4倍と言われています。)、中古住宅市場の低い流動性などが挙げられるでしょう。

ここで重要なポイントは。新築住宅を購入しても中古住宅を購入しても、リバースモーゲージ制度で対象となる不動産はそのほとんどが「土地」だということです。

例えば、住み替え型のリバースモーゲージなどを利用する場合には、(高齢者世帯が世帯人員の減少や住宅環境の改善などの理由でセカンドハウスを選び そのセカンドハウスを担保とする場合)、土地評価額を基準に選ぶことが大切になってくるということです。

また、これから住宅を購入することを考えている人は、住宅は中古でも土地評価額のより高い地域を選択すれば、将来的にリバースモーゲージで 相対的に高い融資額を期待できる可能性があります。

このページで私が説明したいことは、行政を中心とした中古住宅市場の活性化はもちろんですが、リバースモーゲージを利用する側への制度の認知を進めることによる、中古住宅市場の活性化です。

リバースモーゲージ利用範囲の拡大、制度の認知を進めることで、その評価と なる「土地」を基準に住宅を購入する層の拡大、注文住宅で耐用年数の長い住宅を設計する意向の拡大、それによる中古住宅市場の拡大を計ろうということです。

将来的にリバースモーゲージを利用する意向のある方は、ここまでお読み頂ければお分かりであると思いますが、仮に住宅が新築または中古であったとしても「土地評価額」が恒久的に高そうな、言い換えれば将来的に下落リスクの低そうな地域を選ぶ、また注文住宅の新築であれば耐用年数が高い住宅を設計されることが重要なポイントになってきます。

その賢明な判断が将来的なリバースモーゲージの利用の際に有利に働くだけでなく、中古住宅市場の活性化の一翼を担うことになるというわけです。



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