都市部と町村、リバース・モーゲージ。

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高齢者世帯の約90%あまりが持ち家を保持している我が国では当然その住み慣れた住宅に対する意識も高く、またその資産を子供の世代へ遺産として遺したいという思いも強い傾向にあります。

平成13年9月 内閣府が発表した平成12年度 高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査結果によると、

「自分の身体が虚弱化したときに住まいをどのようにしたいと思うか」という問いに対して、「現在の住宅にそのまま住み続けたいが36.3%と最も高く、次いで、「現在の住宅を改造し住みやすくする」が21.4%、「介護専門の公的な施設に入居する」が11.6%となっています。

リフォームすることを希望する世帯を含めて、現在の住宅に住み続けたいと希望しているのは57.7%に上り、半数以上となっています。

その背景には住み慣れた住宅だから…というだけでなく、周辺の環境や地域住民との交流などその住環境・地域に様々な愛着があると考えられ、長年住み慣れた「地域を離れたくない」という意識は強いと考えられます。

上の調査は「虚弱化した」つまり要支援者や要介護者になった時ですから「健康な」高齢者世帯が現在の住宅に住み続けたいと希望する人はさらに多いと考えられます。

また、同調査によると、

「土地、家屋などの資産を老後にどう利用するか」については、「資産はできるだけ子孫のために残してやる方がよいという意見に近い」が65.5%と過半数を占め、「資産は自分の老後を豊かにするために活用(売却、賃貸など)する方がよいという意見に近い」(32.2%)のほぼ2倍となっています。

過半数を超える65%の高齢者世帯の方が、資産を子孫に残すことを希望しています。我が国の資産志向を考えますと、自然な結果と言えるのではないかと思います。

しかし、同調査を都市規模別にみると、「町村」では「資産はできるだけ子孫のために残してやる方がよいという意見に近い」が、80.0%と高い割合となっており、「大都市」及び「中都市」では60%未満にとどまっています。

つまり、「大都市」及び「中都市」では「資産は自分の老後を豊かにするために活用(売却、賃貸など)する方がよいという意見に近い」の割合が高くなっており、資産の流動化に対して、柔軟な世帯が多いということが分かります。

また、総務省 平成15年住宅・土地統計調査によりますと総住宅数5387万戸のうち51.4%が3大都市圏で占められているという統計もあり、大都市圏における「資産の流動化」への需要の大きさは不動産市場に占める割合も高いために、マーケットインパクトは大きいと考えられます。

ということは、現在は「老後を豊にするための活用」には売却・賃貸が主要な不動産流動化の方法となっていますが、特に流動化の需要の高い都市部では、今後の制度の充実・整備によってはリバース・モーゲージは貴重な選択肢の一つになり得る可能性は十分にあります。

子孫に美田を残さないという言葉がありますが、特に大都市圏や中都市圏はその 地理的要素(都市環境整備など)から考えても、不動産の流動化に対する意識は高いと考えられ、特に高齢者世帯にとってメリットの大きいリバース・モーゲージ制度は老後の豊な生活を送るための重要な手段の一つとなりそうです。



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