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担保割れリスクとリバース・モーゲージ。

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リバースモーゲージ制度の3大リスク、担保割れリスク、金利リスク、長生きリスクのうちここでは担保割れリスクについて見ていきたいと思います。

リバースモーゲージ制度はその制度の特徴上、担保となる不動産の価格が下落することにより、融資限度額が変動します。

例えば、契約時に融資期間10年、担保不動産評価額3,000万円、融資限度額が70%であれば、手数料などを無視すると融資限度額は2,100万円になります。月々の融資受取額は約17万円。

しかし、5年後に見直しがあり、再度担保となる資産を評価し直したところ、その評価額は2,000万円になった場合、それまでに融資した金額約1,000万円を差し引かれますので、融資限度額は400万円(2,000万円の70%-1000万円)となります。月々の融資額は7万円程度になります。

以上のようにデフレの時は、担保割れリスクがありますが、逆にインフレに転じればその逆で、上の計算で行けば月々の融資額は増えます。

しかし、そうした変動とりわけ資産デフレはリバースモーゲージの融資を受ける側、融資をする側ともに大きなリスクになっています。

我が国のリバースモーゲージ制度では、例えば上のように融資を受ける側がそのリスクを被りますので、融資受取額はその時々の資産評価額に対して減少していきます。

また現行の我が国の制度では、アメリカのような保険によるリスク回避策が存在しませんので、これからリバースモーゲージ制度の利用を考えている人は、融資受取額の幾らかを貯蓄あるいは、短期金融資産として残しておいた方が賢明であると考えられます。

リバースモーゲージの担当者、あるいは身近に資産運用アドバイザーがいれ ば、その方に相談して決めるのも一つの方法でしょう。

例えば、それらの具体的な方法の一つとして考えられるのは次のような方式があります。契約開始時の担保不動産評価額を基準値として、一年ごとにその評価に応じて融資額を決めるものです、例えば、基準値を上回る時には、その超過分を繰越、超過分を下回る時は、補填といった具合で、融資額をできるだけ一定に保てるようにあるいは、担保割れリスクに備えるといった方式です。

この方式は個人が行うには期間などで限定的にならざるを得ませんが、繰越分つまり値上がり益の一部を繰り越すことはリスク対策には有効的であると考えられます。

現在の日本では資産デフレが長く続いていますが、一部では値上がり益が発生しているところもあります。景気が上向きになり、大都市圏の資産デフレの脱却が本格化した時には有効な方法かもしれません。(ただし、その際も融資期間を慎重に考える必要があります。)

ここで、リバースモーゲージ先進国であるアメリカの住宅開発省(HUD)が行っているHECMで行われているリスク対応策を紹介します。

・担保不動産評価額に対する一定割合を保険料という形で徴収。

・担保不動産評価額の値上がり益(上昇分)の一部を徴収。

徴収というと、聞こえはあまりよくありませんが、これらを集めておくことで資産デフレを迎えた時に、定期的な融資受取額を減らさないでおくことができます。また、アメリカには必要な時に(突然の多額の出費など)融資を受けられる極度額融資制度がありますので、それらにも対応できる仕組みになっています。



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