不動産の流動化とリバース・モゲージ

スポンサードリンク

1990年代を通して続いた我が国の不動産デフレの長期化は、不良債権などの多くの問題を生み、御存知のように不動産に対する信用秩序に大きなダメージを与えました。そして、その長い不動産デフレへの対策、不良債権処理の過程で、SPC法の制定など「不動産」に対する様々な法整備や制度が行われてきました。

その背景にあるのは、不動産に対する信用リスクの軽減、リスク分散などがありますが、「不動産の流動化」も重要な視点の一つとなっています。

株や債券といった投資対象と比較相対的に様々な特性の違いはありますが、不動産の流動化を進めることで、それに伴う経済効果への期待があるものと考えられます。

不動産の流動化が必ずしも経済効果に繋がるかどうかは議論が分かれるところですが、流動性が高いことにおけるメリットがあることも事実でしょう。

例えば、数年前から登場したJ-REITに代表される不動産投資信託などは、金融商品として人気を集めており、それらの時価総額は年々大きくなっています。現在は、好調な配当利回りを実現しています。(当然ですが、これらも信用リスクが付随する運用ですので株式投資同様、投資する側にとっていつも好都合で魅力的な投資信託であるということを意味しているわけではありません。)

リバース・モゲージは不動産の流動化が本来の目的ではありませんが、構造的に見た場合、制度の裾野が広がり、中長期的にそれらの制度が利用され、リバース・モゲージ完了後のイニシアチブが移譲されていくということは、(公的機関であれ民間企業であれ)不動産の流動化に他な りません。

※しかし、一方でリバース・モゲージを利用したとしても、その完了時期などは不明確であり、数十年後のその周辺地域の需要予測は困難であるという様々な問題があるのも事実です。

上記の不動産の流動化による経済効果については、リバース・モゲージ制度の利用件数が伸びることが当然ながら必要条件になりますが、後押しのためには制度利用における減税措置や便宜を図る周辺の制度導入など制度環境の整備も必要になってくると考えられます。

現段階においては、不動産の流動化による経済効果を実現できるほどのスケールではありませんが、制度の整備、充実が伴えば可能性は十分にあると考えられます。



スポンサードリンク

スポンサードリンク